朝から快晴。07時過ぎに中央道原PAにて東京組のカワダさんとカワダさんの高校山岳部時代からの友人のヤスダさんと待ち合わせ、諏訪のコンビニで買い物後、一路R142をビーナスラインとの合流点へ。08時半頃、カワダさんと私はスキーシールで、ヤスダさんはスノーシューで出発。雲一つ無い天気。気温は高め。途中浅間山が綺麗に見える。
冬期通行止めのビーナスラインを話しながら登る。締まった雪の上に新雪が7〜8cm程度でラッセルの必要はなく、きわめて快適。昨日の薪運びの疲れもこの天気に吹き飛ぶ。閉鎖中のドライブインまでビーナスラインを行くつもりだったが最後のヘアピンカーブの手前から景色見たさに稜線に上がる。稜線に上がって思わず歓声。北アルプス・南アルプス・中央アルプス・御嶽・富士山・八ヶ岳とそれこそ県内の主立った全ての山が見える。途中2回の休憩を取りながら11時半に三峰山に到着。頂上はさすがに少し強い風が吹いていたが360度の景色に見とれる。
頂上からの景色を存分に楽しんだ後、シールを剥がして少し下って小さい雪庇の下で風を避けて昼食。コンロでお湯を沸かしてカップ味噌汁やカップヌードルとコンビニのおにぎりを食べた後、ドリップ・コーヒーをいれる。この景色の中でのんびり味わうコーヒーは格別。それにしてもカワダさんやヤスダさんと共に行く山は何時も快晴に恵まれる。
ゆっくりの昼食後はお楽しみのスキー。12時半に滑り始める。雪は締まった雪の上に20〜30cmのパウダー。気持ちよくスキーが回る。思い思いにシュプールを刻む。
あっと思う間にビーナスラインまで滑り降りてしまう。さて展望ドライブインまではシールを貼らずに少し登って、そこからは一気に滑り降りられるかと思ったが、あにはからんや雪が腐ってきて板が滑らない。半分はストックで漕いでの下りとなる。それでも13時半過ぎには車を駐めたビーナスライン入り口まで帰って来る。
帰りは上諏訪温泉の片倉館へ。片倉館は製糸業が全盛の昭和3年に建てられた女工さん達の福利厚生施設で胸までの深さがある千人風呂で有名です。20数年前、この建物が諏訪市指定文化財に指定されたのを機に、洗い場に設置してあったステンドグラスの修理・復元を依頼されました。男湯・女湯の洗い場に一対のステンドグラスと二つの浴槽を隔てる壁の上のステンドグラスの3枚です。男湯のステンドグラスは破損して無くなっており、女湯のステンドグラスは鉛レールが腐食し、湾曲して所々色ガラスが無くなっていました。昭和3年施工のステンドグラスですから湯垢で真っ白になっているガラス片を磨き、無くなっている部分のガラスは海外のメーカーまでガラス片を送ってやっと見付け、半年掛けて新しく組み直した思い出の作品です。
久しぶりに入った片倉館の千人風呂でしたが、懐かしいステンドグラスもちゃんとありました。
ゆっくりお湯につかって山行の疲れを癒して、15時半頃、東京に帰るカワダさん達と諏訪ICで別れて帰途に付きました。半日の登山でしたが、出会ったのは頂上からの下りで単独女性と、もうすぐ駐車地という所で会った3人組のみという静かな山で、本当に久しぶりにノンビリとした楽しい山行でした。
(詳しい山行タイムや写真はヤスダさんのブログ http://hino-terrace.asablo.jp/blog/ を見て下さい。)