新潟・福島では大雨による川の氾濫により被害が出ているがこちらは殆ど降らなかった。
南青山のバーのドアに続いて看板も頼まれ、デザインに悩む日々が続いていた。デザイナーが作ったオリジナル・フォントや店のロゴ・デザインを何とか生かしてと思うのだが、ガラス切りではカット出来ない複雑な形がどうしてもある。そこで悩んだが機械を導入することにした。機械といっても卓上に置けるくらいのもので、要するに卓上電動糸鋸である。ダイヤモンド粉が付いたワイヤーを回転させてガラスを切るのだが複雑な形もカット出来る。このような機械はもう20年以上前からあるのだが、敢えて使わなかった。
具象的デザインのものを作るには便利だろうが、抽象的なデザインが主で、線の流れを生かしたいと思う私の作品には必要がなかったし、奇をてらうような複雑な線も使おうとは思わないので敢えて使わなかった。
またパソコンもデザインする時には使わない。1/10のデザインを手描きして、実寸大の型紙を作る時もコピー機は敢えて使わない。大きい作品の場合には1/10デザイン画を見ながら新たに手描きする。その方が線が生きると思うからだ。だから我が家にあるステンド関係の「機械」はガラスの切り口を削るルーターのみで、同業者からはよく笑われた。
さて、この卓上電動糸鋸、使い方をよく考えねばと思う。