あっちへこっちへ

夜半までの大雨もやっと止み快晴となる。高校の美術部に所属しているムスメが家に持ち帰って描いていた60号の油絵がまだ乾いていないのだが、展覧会に出すために学校に持って行かねばならぬと言う。混んだ通学列車に乗せるわけにもいかず、車に積んで06時40分に家を出る。昨夜までの大雨は山では雪だったようで甲斐駒の北面が白くなっている。初雪だろう。7時半に高校に着き、ムスメと絵を下ろしてとんぼ返り。行きはそれほど混んでいなかったが帰りはさすがに通勤の車で混んでいる。何だか自分も清く正しいサラリーマンになったような気がしないでもない。
一度自宅に寄ってから、今度はマサヒコさんの新築邸へ納めるステンドを積んで隣村へ。ささっと取り付け完了する。マサヒコさんが喜んでくれる。
帰り道お猿さんに会う。我が家周辺には居ないが、マサヒコさん宅の裏山には沢山いる。先だってこの道を通った時には両脇に1本づつ、口に1本トウモロコシを咥えたお猿さんに出会った。からかってクラクションを鳴らしたら口に咥えた1本を落とし、両脇のは抱えたまま二足歩行でヒョコヒョコと逃げて行った。ああいうユーモラスな格好を見てしまうと猟師も鉄砲で撃つ気にならないのも頷ける。
朝方は雲が掛かっていた八ヶ岳も姿を現す。赤岳や阿弥陀にも初雪が降ったようだ。
10時半に家に帰り、今度はむさい頭のムスコを連れて茅野の床屋へ行くが混んでいるので諏訪まで足を伸ばす。床屋というのはどうも好きになれない。昔、岩登り中の事故で首の骨を折ってから髪の毛をそっと触られるとビリビリ電気が走るような痛みが出るようになり、それ以来嫌いになった。それに田舎の床屋というのはどうも尋問好きである。「名前は」「出生地は」「現住所は」「仕事は」「儲かるか」「子供は何人か」等々警察並である。おまけにある床屋なんぞは「ワタシは禿げるか?」という切実なる質問に対し、人の頭を散々いじくり回したあげく「頭皮が柔らかいから絶対に禿げぬ」と断言したのに数年後には禿はじめた。ま、おかげで床屋なんぞに無駄なお金をつぎ込んで尋問されることなく、カミサンにバリカンでシャッと刈ってもらえるようになったのは人類として大きな進化であったわけであるが・・・
待つ間に近くの本屋を覗く。ケシカラヌことに諏訪平では一番大きな本屋だというのにその殆どが雑誌である。おまけに文庫本は著者ごとに分類されておらず、また各出版社の本がランダムにおかれているので欲しい本を探しようがない。どうしてこんな馬鹿な並べ方をするのだろうと暫し考えるが、考える時間もカンレキにはもったいないのでやめる。そこにはきっと深〜ぃわけがあるのだろう・・・と思うことにしてamazonに注文することにする。カンレキだってnetで武装しているのだ。
ムスコの床屋も終わり、ファミレスのステーキ屋に入る。ランチ・セットを頼むが、サラダやカレーやスープやデザートがバイキング形式となっていてついつい食べ過ぎる。このバイキング形式=食べ過ぎというのには幼少の昭和30年代に何と帝国ホテルのバイキングでの切ない思い出というかトラウマが関係しているのだが・・・いずれ書く。帰りにムスコがBOOK OFFに寄りたいというので一昨日に続き寄る。一昨日迷って買わなかった105円文庫3冊を購入する。
やれやれ、今日は朝から走り回って疲れた。明日は東の進化人の住む都に昼までに行かねばならぬ。全く走ってばかりである。

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