今日のオクズミ家はハプニング続きであった。東の都からミドさん母娘が別荘建設の相談に日帰りで来ることになっていたのだが、乗った列車が事故の為に40分遅れで到着。最近の中央本線の列車の時刻も当てにならない。
15時頃、別荘建設に関して話していたら外で「ドン」という大きな音。窓から覗いたら裏庭に見慣れぬ車が止まっている。何かと思って外に出たらその車が急に走り出す。我が家の軽トラにでも当て逃げされていたのではかなわぬので、走り出した車の運転席の窓を叩きながら「止まれ!」と怒鳴るもそのまま逃げようとする。結局10メートルほど走ったところで切り株に突っ込んで止まった。「降りろ!」と怒鳴っても運転席で前を見つめたまま降りて来ない。運転席のドアを開け、「キーは預かる。今警察を呼ぶからな」と言ってエンジンを切り、キーを取り上げるが運転席には空のワンカップ酒が2本転がっていて酒臭い。110番通報したら「直ぐに行きますから捕まえておいて欲しい」とのこと。運転していた40才位の男も車を降りてきて、何を聞いても「許して下さい」「許して下さい」を繰り返すが酔っているのかフラフラしている。大凡10分か15分したら何とパトカーが3台も次々やって来る。ご近所の人は何事かと遠くから覗いている。きっと「オクズミが何か警察沙汰をやったに違いない」「大体アイツは怪しかったからな」なんぞと思われているのだろうか。まあ、サイレンを鳴らさずに来てくれただけでもサイワイである。でなければきっと村中が集まって来たに違いない。
警官と一緒に裏庭を見て回るが軽トラにはぶつけられた痕跡はない。雪に残ったタイヤの跡から、裏庭を走り回った後、Uターンしようとして石か電柱を支えるステー線にでもぶつけたようだ。警官に何度も同じことを繰り返し説明。「ちょっと前もあり、飲酒運転の疑いがあるので、いま茅野署の交通係を呼んだので、来たらもう一度事情説明をしてくれ」とのこと。おまけに我が家のアプローチを塞いで切り株に突っ込んでいる車は車検切れの為「警察でも動かすことは出来ぬ。従って申し訳ないが貴方の車も出られないが協力願いたい」とのこと。コマイ母娘を購入した土地に連れて行くことになっていたのだが、仕方ない現場で待ち合わせることになっていた設計士のニシさんにコマイ母娘を迎へに来てもらう。そのうち交通係のパトも到着してこれでパンダ車が4台、総勢10名の大騒ぎである。そしてまた事情聴取だが、件の車は車検切れだからレッカー車で移動させるとのことで外出禁止令は解けない。16時半頃になってやっとレッカーが到着したようだが、何とそのレッカーが大型だとかで我が家のアプローチには入れないという。そんなアホな!またまた待って17時過ぎやっと小型レッカーが到着して17時半過ぎ、真っ暗の中やっと外出禁止令が解ける。それにしてもパト4台と10名かぁ。暇だったのだろう?急いで17時46分発の高速バスで帰るコマイ母娘を高速バス停で見送ろうと出る。ニシさんに送ってもらったコマイ母娘とバス停で会うが今度はバスが20分遅れ。ヤレヤレのハプニングの一日であった。
夕食後、都でJAZZ修行中のムスコに「凄いぞ。何てったって今日は我が家にパトカーが4台も来たぞ」とジマンしたら、敵は「今日はバイト先でこっちはもっと大変だった」とノタマウ。何でも店のトイレで倒れている客を発見。呼吸も止まっている様子。ムスコは店長に「救急車を呼んでからAEDを持って来て!」と叫んで心臓マッサージを始めたとのこと。慌てた店長は近所の道路に設置してあったAEDを取りに飛び出したはいいけれど道を間違って救急車と同時到着。その間ムスコは心臓マッサージを何分か続け、到着した救急隊員に引き継いだのだが、後に消防から連絡があり「倒れた人が蘇生した。心臓マッサージを続けてくれたおかげ」と言われたとのこと。う〜ん、奴の方がどうも大活躍したようだ。エライゾ!ムスコ。
それにしてもオクズミ家はハプニング、ハプニングの一日であったのである。