何枚も描いたデザイン、まだ「コレッ!」と言えない。描いたり、消したり・・・
松本の山道具屋『ブンリン』に夏山用山靴の底の張り替えを出していたのだが、修理出来たとの連絡が来ていたので思い切って気分転換にカミサンと行くことにする。高速で松本に行く途中、後立山の山並みが綺麗に見える。’99年の正月に山岳部の後輩2名が鹿島槍にて遭難、6月末に遺体収容するまで何度も通い、辛い思いで見上げた山々であるが、あれからもう16年である。
『ブンリン』にて山靴を引き取る。きちんと直っていた。どうも最近のビブラム底、確かに岩への食いつきは良いのだが、減り方はやけに早いように思う。それにウレタン部分だかの加水分解だかはイタダケナイ。
ちょっと歩いて『本郷食堂』に行く。ここは学生時代、カトウセンセイの実家でブラブラしていた頃だか、八ヶ岳に住み着いてからペンキ屋のモモセさんのところに1ヶ月に7日程バイトに行っていた頃だかによく行った昔ながらの街の食堂である。4〜5年前だかに家族で偶然通りがかり、まだやっていることを知った時には何とも懐かしく、揃って『焼そば』を食べた。ガラッと開けたら昼過ぎだったせいか客は誰もいない。愛想のいいオヤジさんが「いらっしゃい!初めてかな?初めてだったら評判のいい焼そばがいいよ。」という。「いや、昔はよく来たんだけれど・・・」「そりゃ、失礼!」「今日は富士見からなんだ」「そりゃ遠くからありがとう」ということで、やはり『焼そば』を頼む。「焼そば、評判になってね。TVにも出たし、こないだはラジオにも出たんだ。だけどうちは後継者がいないんで、もう後2〜3年かな」と淋しいことを言う。本当は『焼き蕎麦』を肴にビールをと思うのだが、カミサンの運転で心中するのもナニだから、おとなしくお茶と共に食す。『焼そば』に箸を付けてからの慌てての写真となったが、昔から全く変わらない味と量である。いわゆる『かた焼きそば』や『バリそば』ではなく、中華麺をフライパンで焦げるくらいしっかり焼いた上にちょっと硬めの餡掛けと卵焼きが乗っているのだが、この写真で見るよりずっとボリュームがあるというか、食べごたえがある。大盛りもあるのだが、大食いのワタクシでも普通で充分の量である。カミサンは2回目だが、美味しい、美味しいと食べている。考えてみるとここでは昔から『焼そば』しか食べたことがないかもしれない。こういう街の食堂が段々なくなってしまうのは淋しいことである。
帰りはノンビリと下道で帰って来る。
明日は頑張るぞ!