今朝は感動的であった。05時に玄関の郵便受けを見た時には入っていなかったここ3日分の新聞が07時頃ダリ散歩に出る時には入っていたのだ。イイダサンはワタクシと同年配の奥さんである。毎朝05時前に新聞を届けてくれる。きっと夜中、一車線開いている雪道を下って集配所まで村の分を取りに下り、また上がって来たのであろう。頭が下がります。アリガトウ!
この間、家の周りの除雪に追われていたのだが、娑婆がどうなっているのか情報があまり入って来なかった。町の有線放送では『不急不要以外、車で出るな』と言っているだけで、町の中心部がどうなっているのか、道路状況がどうなっているのかよく分からなかったのだが、昨夜『災害救助法』が適用になると共に少しずつ状況が分かってきた。
国道20号が山梨県境〜富士見〜茅野間で150台以上位動けなくなっているとのこと。その他県道もあちこちで大型トラックなどが立ち往生していて除雪作業が進まないとのことである。また西友やJAでは食料品が無くなっていて、ガソリン・灯油も不足しているとのことである。JRも国道も高速もストップしているから当面は陸の孤島で温和しく蟄居しているしかないようだ。
朝散歩にダリと出る。当然いつもの森への散歩コースはスノーシューを付けても歩けないので、町道の除雪されている雪の壁の間を歩くしかない。森への橋は随分雪が沈んだが、それでもまだ欄干まで埋まっている。奴はもうあきらめ顔で出す物を出したらサッサと帰ろうとする。
米もジャガイモも鹿肉も充分あるので当面は食うに困らないが、『禁断のブツ』が減ってきた。菊のハウスは近所にあるのだが、家は富士見の町中にあるタカシクンに電話する。ここ2日は帰れずに作業小屋に泊まり込んでいたはずである。「もしもし、今どちら?」「昨夜はうんと回り道をして家に何とか帰った」「そうですか、ゴクロウサン。それで今日は登って来ますか?」「何とか行くつもりです」「それは丁度よかった。登って来る時にまだ『禁断のブツ』が手には入ったら何箱かお願いします」「了解!」。アルコールはまだウィスキー1本、焼酎1L、ワイン数本があるのでこれは何とかなりそうである。
『禁断のブツ』を受け取りに行ったら、途中で携帯に連絡が入る。11時からまた「雪かき出払い」とのこと。慌てて除雪機を取りに戻り、ヨシジクンと手分けして小学校までの通学路の歩道を除雪する。明日も学校は休みなのだが・・・一車線、何とか通れるようになった県道に県外車が次々と入ってきては除雪の邪魔をしてくれる。静岡ナンバーの運転者は「4日前に八戸を出て静岡に帰る途中だが、山梨から静岡に抜ける道路は当分開通しそうもないので、諏訪から中央道で名古屋経由で帰ろう」と入り込んできたとのこと。ゴクロウサンだが2駆でこの先どうするのやらである。通学路を掻いた後、ヨシジクンとデービスさんの家へのアプローチを掻くが吹き溜まりに除雪機が動けなくなる。引いたり押したりでバテバテとなる。あわや横転しそうにになったら何処からかオイルが少し漏れる。何のオイルかよく分からない。腹も減り、後はスコップで掻けそうなので終了とする。エンジン・オイルではなさそうだし、ミッション・オイルも量的には大丈夫そうなのでそのままとする。
島根県からの依頼の仕事のデザインは終わっているので作り始めねばならないし、3月末納入の仕事のデザインはもうそろそろタイムリミットなのだが、連日の雪かきの合間ではどうも落ち着いて描けない。午後、鉛筆を握って机に向かうが、気が付いたら舟を漕いでいた。困ったことである。
夜、JRから「明日も富士見駅を発着する列車は無い」との有線放送が流れる。ムスメはこれで4連休である。