ダリはもう食べることも出来なくなり時々水を少し舐めるだけである。それでも荒い呼吸をしながら、寝ころぶより立っている方が楽なのかデッキをうろうろしたり、じっとワタクシの顔を見つめたり、我が家へのアプローチ道をじっと見つめたりである。何を思っているのかだろうか。
昼過ぎ、少し元気になったのかデッキから下りたい素振りを見せる。もう4段の階段を自力では下りられず、かといって抱きかかえると胸を圧迫されるのか苦しむ。川に下りる為に作ったスロープを掛けてやったら、暫く思案した後、意を決するようにして下る。暫く咳き込んだ後、車の下の朽ちた木を枕にして気持ち良さそうに寝ころぶ。暫く頭をなぜてやったら眠る。
1時間ほどして目覚めたがスロープを上る体力は既にない。「ちょっと我慢しろよ」と言って抱えてデッキに戻すが、また暫く咳き込む。
ムスコや都に上っているカミサンが時々ダリの様子を問い合わせてくる。ムスコは仕事の関係で週末まで帰れないとのことで、それまでは頑張るようにダリに伝えて欲しいとのこと。