人様の足の縫ったところは順調にくっ付いている様子。
ダリであるが、「グェッ・グェッ」と苦しむことは全くなくなり、「メシやメシッ!」「散歩、散歩!」「何グズグズしとんね!早よ食わさんか!ボケが!」とワンワンとうるさく吠えている。こちらも負けずに「何いうてんねん!お前は末期ガンと違うんか!」とやり返すが『聞こえないふり』をする。昼間寝ていることは増えたが、鼻なんて黒々していて、とても末期ガン患者のあるべき姿とは思えない。
先日ヨシユキさんのところでダリの話になって嗤う。「アイツ、本当は仮病だったりして。ちょっと病気のふりしてグェッと苦しそうな真似したら、思ってた以上にチヤホヤされたもんで止められなくなったに違いない」とか「まだまだ美味いものがこの世にあること知って病気を止められなくなったとか」とか言っていたらヨシユキさんが「でもさあ、あっ、オレ治っちゃったって言っても犬には羞恥心がないからなぁ〜」「でも俺には一応羞恥心てものがあるからなぁ〜」と言ったので吹き出してしまった。ヨシユキさんも実はワタクシの『ガン友』である。さるガンに罹り、この辺の病院では手の施しようもなく、ワタクシの友人を頼って、都の病院で本当に一命を取り留めての10年なのである。
「スギナか笹か名もない雑草には抗ガン作用があるのでは?」には奥方のシゲコさんが早速ネットを調べて「スギナにはガン予防があるんですって」に早速ヨシユキさんが「スギナなら幾らでもこの辺にあるじゃん。一儲けするか。肺癌の特効薬とかいってさぁ。よくネットであるじゃん。『あなただけに教えます』とか言ってさぁ。被験者はサルバトーレ・オクズミ・ダリとかしてさぁ」というので「被験者2号はヨシユキさんだな」でまた大笑いであった。
昨日、友人で獣医のタニザワくんにちょっと用があったので電話したついでに「あのさぁ、ダリが元気になった」と言ったら「獣医なんてメチャクチャなのがいるんだって!CT撮って後3ヶ月って言われた犬が5年生きているんだから。そんなレントゲンだけで直ぐにガンなんて分かりゃしないの!。誤嚥から肺炎にでもなってたんじゃないの?だから俺のところに連れて来いっていうの!」と叱られる。
ま、元気になるのは良いことであるが、それにしても末期ガンがなぁ〜?
「もう一度病院に連れて行こうか」という話になったが「あの獣医の先生、いい人だからねぇ〜」とカミさん。「元気になったけど、と連れて行ったらあの先生の円形脱毛症がまた酷くなるだろうしなぁ」とワタクシ。