ムスメが東の都に引越し、ダリがあっちの世界に逝ってからもう10日近くなる。
ムスメは都のこの異常な暑さに辟易している様子である。夏でもクーラーがいらない生活(もっとも最近は真夏の1週間とかはクーラーが欲しいなと思うこともある。で、最近義母のマンションを売却した折り、2〜3年しか使っていないというクーラーを貰ったのだが)しか知らないムスメにはいきなりの試練であるようだ。「まずは家の周辺を歩いて都の地理感覚を養いなさい」と言ってあるので、ペット・ボトルを持って歩き回っているらしいが、山を見て方向を知る生活から目標物のない都に移り、先日はJRの駅を目指していたら真反対方向の西武新宿線の駅に着いたとアホぶりを発揮している様子。都に住んでいる大半は地方出身者、ま、いずれ慣れるだろう。
ダリが元気な頃は『ペット・ロス』なんてことは自分にはないだろうと思っていたが、実際にダリが逝ってから、あぁ、これがペット・ロスかと時々思う。朝起きてきて習慣でデッキを見ては「あぁ」と思い、靴下を履いても「ワン、ワン」という声は聞こえず、散歩から帰ってついついデッキの扉を開けそうになる。ダリの存在がそこまで自分の中で大きかったのかと今更ながらに思うのである。
カミサンと二人、何となくションボリしている。