毎朝新聞を読んだり、TVのニュースをみるのが嫌になることばかりが続く。
『共謀罪』『原発再稼働』『書類隠し』『国有地売却問題』『フクシマからの避難者へのイジメ』『幼女殺害』『雪崩事故』etc etc・・・
春だというのにちっとも明るい気分になれない毎日である。
那須の高校生の雪崩事故では早速文科省やスポーツ庁から「高校生の冬山登山の禁止令」が出された。
ワタクシの高校山岳部時代も文部省からの冬山禁止の通達はあったが、サイワイなことに山の経験豊富な顧問の先生のおかげで年末から正月にかけての乗鞍や谷川岳での冬山合宿、春休みの春山合宿も顧問とOBが同行して1週間から10日近く行われていたし、顧問とOB会の了承があれば個人山行の冬山登山も認められていた。一つには私立で中学・高校・大学と山岳部がありOB会が組織され、また谷川岳には日本でも由緒ある無人の山小舎を1932年から山岳部が所有し、年間を通じて中学生から大学生までが小舎をベースとして谷川岳のあらゆるコースを技量に合わせて登っていたことが大きかったと思う。さらに顧問やOB会としては「禁止すれば隠れて登るようになり、それが事故につながる」と考え、無謀な計画でない限り許可されていたのである。そういう意味では本当に恵まれた環境であったと思う。
当時は雪崩に関する科学的知識は乏しく、今のように雪面を掘って雪の状態を調べる(ピット作業)という技術はほとんど知らず、地形や気温・降雪の状態、そして経験則に頼っていたし、もし埋没した時に有効な発信機ビーコンなどまだ無かった時代の話しである。
これから事故の検証が行われるのだが、山の事故というのは現場での様々な要因と判断、下界での準備段階での要因が様々絡み合って起こるものであり、単純に現場での判断ミスというだけでは本当の事故原因は究明されないだろうし、また「高校生の冬山登山禁止令」だけで解決できる問題では決してないと思う。
毎日のニュースが辛くそして暗い