昨年末以来、30数年前に作ったフロアー・スタンドの修理をやっていた。円筒形の単純な形のシェードにPチャンが作った鍛鉄のゴツい脚が付くのであるが、このステンドのシェードの修理が大変であった。全てバラし、ガラスを磨き、破損したガラスを取り替え、新しい鉛レールで組み直したのであるが、当時はルーターも持っていなかったのでどうしてもカットしたガラスの幅にほんの僅かなバラツキがあるのである。また鉛レールのハートの厚みや硬度が昔の物とは違い、直径30cmと29cm程の鉄の輪っかの間にドンピシャで収めるのは思ったより厄介であった。(当時はガラスの円筒に合わせて鉄の輪っかを作ってもらった)
そんなわけで時間が思いの外かかってしまったが、最終的にはドンピシャで収まり、胸をなでおろしたのである。
後は鉄部の再塗装や電気コードの交換、コードが真っ直ぐになるようにゴム・ブッシュを使っての細工などを行ったのであるが、修理が終わってみれば結構キレイな影が出るのである。それにしても鉄脚を含め(鉄脚を作ったPチャンはとっくの昔に鍛鉄工芸を辞めてしまったのだが)こんなに面倒臭い作品をよくも作ったものだと今更ながらに、若いって凄いと感心したのであった。
さて次の仕事であるが、それがまた泡ガラスのランプシェードなのである。昨年は3個も作り、もう当分カンベンと思っていたのだが、また注文が来てしまったのである。樹木希林さんの影響というかテレビの影響というのか・・・? ま、寒いアトリエに閉じこもっているより、暖かいリビングでテレビを見ながらシコシコと銅のテープ巻きをやっている方が楽という思いもあり、ついつい引き受けてしまったのであるが・・・