自然のおかげ

最近は耳鳴がひどくなって来ている。
21歳の時に谷川岳幽ノ沢で岩登り中に転落事故を起こし24時間後に救出されたのだが、この時に負った頸椎骨折以来続いている。入院中は看護婦さんのスカートがベッドに触れただけで「ギャア〜!」と叫びたい程の痛みが続いたのであるが、それが段々薄れると共に、今度はジェット機が頭の中で飛んでいるような大きさの耳鳴りに悩まされ、精神安定剤と睡眠薬漬けの日々であった。
長い入院や投薬治療を断って山に住むようになってからは耳鳴がしているのが当たり前と思えるようになっていったのであるが、ここ数年ちょっと耳鳴りが大きくなり、気になり始めている。これはどうも年のせいもあるようだが・・・シャーという音が常にしていて、これは日によって若干音の大きさが違うようであるが。

数年前にテレビで耳鳴りに関する番組をやっていて、耳鳴りでよく眠れない人に滝の音を聴かせると皆よく眠れるようになったとの報告であった。
確かに耳鳴りの音を水音が打ち消してくれる効果があることは、この番組を見る前から体感していたように思う。
我が家の両側は川というか、川の合流点にあるので水音は常にしているし、堰提から流れ落ちる音は滝の音である。特に二階北側の寝室は一階よりも川の音が大きく聞こえるので、耳鳴りを打ち消してくれていて(打ち消すとまでにはいかないが、少なくとも無音の部屋よりずっと楽である)睡眠を取るには最適である。
また耳鳴りなんぞにまるで縁のないカミサンにとっても別にうるさいとは思わないようであるし、我が家に泊まった友人達も皆「よく眠れた」と言う。自然の川音は誰にも優しいようである。

この川音がなければワタクシなんぞはきっと耳鳴りの音に悩まされて、よく眠れないのだろうと思う。
たまに東や西の都のホテルでドアを閉めた後のあの「シーン」とした状態は結構きつい。だからワタクシは都ではシカタナク、シタタカに呑むのであるが・・・

最近眼が疲れるとは度々書いているが、こちらもかなり酷くなってきた。特にパソコンは30分も真剣に続けるともう眼が重くなってよく見えなくなる。ところがコーヒーを飲みながら5分も外の緑をボンヤリ見ていると治る。
山の事故では視力も低下し、一時はこのままでは失明するかもしれないと医者に脅かされたが、治療をやめて山に住むようになってからは随分と回復し、夜はダメだが昼間なら眼鏡なしでも運転できる程度まで戻った。
やはり自然のおかげと思っている。

ただ今回の九州の水害には心痛むし、ひょっとすると明日は我が身と思わねばいけないのだが・・・

この記事は未分類に投稿されました. このパーマリンクをブックマークする。 コメントを投稿するか、トラックバックをどうぞ: トラックバック URL.

コメントする

あなたのメールは 絶対に 公開されたり共有されたりしません。 * が付いている欄は必須項目です

次の HTML タグと属性が使用できます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

*
*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください