次の仕事のデザインを考えていたら、野菜を満載した軽トラが来る。誰かと思ったら故ミツルさんの奥さんのミフコさんであった。
ミツルさんはこちらに住んでから知り合った山仲間で、元茅野山岳会会長で遭対協でもあった。10数年前に知人が釣りで入った立場川上流で動けなくなり、その救助時に大事にしたくないので個人的に手伝ってもらって救助して以来、夏冬の八ヶ岳や甲斐駒岳など10数回の山行を共にした。
また随分昔に、学校登山中に1人が一晩行方不明となる事故があったらしく、以来中止していた小学校の学校登山を再開しようと、その頃頼まれて理事をやっていた息子や娘が通う小学校に働きかけ、翌年から小学校5・6年生の編笠山か西岳の学校登山を再開に漕ぎつけたのだが、その時にもミツルさんにも毎年手伝ってもらっていた仲である。
ところが11年前、72歳の時にちょっとした怪我から敗血症を起こし、年明け早々に呆気なく亡くなってしまったのである。
その前年にはミツルさんから紹介してもらった地元の山仲間が2人が相次いで山で亡くなり、ミツルさんと年末に「今年は嫌な年だった。年明けに一杯やって、来年は少しズク出して登ろう」と言っていた矢先のまさかの事故だった。
ムスコやムスメも可愛がってもらい、よく一緒に登ったのだが。
「ちょっと大根なんか貰ってくれるぅ?」とのこと。貰ってくれるどころじゃない。欲しい!
軽トラの荷台からどんどん大根を下ろしてくれ、大根30数本と人参20本程と白菜も貰う。
毎年、ミフコさんの「ちょっと」は大量である。
これで今年のタクアンが出来る。
中に入ってお茶にする。ミフコさん、77とは思えずに元気。隣に息子さん夫婦が住んでいて、夕食は毎日一緒とのこと。
ムスメのオーストラリアでの結婚話しに、昔行ったエアーズロックに登った時の話しなどしてくれる。ミフコさんも山好きであちらこちら登っていて、僕も何回か一緒に行っている。
村中のあれこれも教えてもらう。