昨夕の散歩時に、ダリがアケビの木の下に座って動かなかったとムスコがいう。忘れていたがアケビの季節である。もう一年とは早いものだ。ダリは肉食系飼い主とは違って草食系ジジイである。今朝は長い枝を持って散歩に出る。先行したダリは、毎年生る木の下で舌なめずりしながらアケビとワタシの顔を交互に見上げている。可哀相に、奴は今年もまだ木に登るほどには進化していない。長い枝を使って落としてやると果皮の割れ目に鼻先を突っ込んで一瞬で果肉だけ食べる。なるほど、アケビを食う為に鼻面が長く進化したのだと納得する。5〜6個を与え、食べ頃のアケビを帽子に入れて持ち帰る。
アケビの写真を撮ろうと食卓の上に置いたら、デッキのガラス戸に顔を押しつけて、何とも切なげな顔をしてアケビを見つめている。草食系ジジイにとっては年に一度の森からの甘い贈り物なのだろう。