相変わらずのキリギリス生活である。例年の如くストーブを焚き始めてから慌てての薪割である。まあ今年はギックリ腰にこの夏の異常な暑さ、更に五十肩もまだ治らぬのだから立派な言い訳もあるのだ。五十肩は医者から安静を言いつかっているのだが、薪ストーブしか暖房がない(本当は床暖も入っているのだが、どうもあれは辛気臭い暖かさなので使っていないのである)ので割らないわけにはいかないのである。
入念な準備運動をしてからチェーンソーで切りまくる。春先に運んで積み上げてある脛から太ももくらいの太さのナラである。40〜45cmの長さに切り、太ももサイズは斧で割る。ナラは素性がよろしいので一発で割れ、薪割り機で割るより早いし、何と言ってもあのバタバタというエンジン音を聞かずに済む。幸いきちんと斧を振り上げるる分には肩も痛まぬ。逆療法となれば良いのだが。軽トラ一杯分を割る。今週は好天も約束されているのでこれから一週間頑張るつもり。
そう言えばお犬様の健康の問い合わせがまたまた来ていたのだが、それが嘘のように元気なのである。昨年あたりからひいていたビッコまで治り、走り回っている。ヨタヨタと死にそうだったのは何時の話しである。表情も元気そうになり、散歩中に猫なんぞ見つけようものなら全速力で追い回す。我が家ではワタクシの『愛』を込めた『神の手』による毎日の指圧と、ご近所の黒柴、蘭ちゃんへの『老いらくの恋』のおかげと言われているのだが、あのヨタヨタは隠れて向田邦子の『だいこんの花』でも読んで、艦長こと永山忠臣(森重久弥)の真似でもして、人様の『愛』を量っていたとしか思えないのである。
散歩から帰って庭のナメコを探す。原木は腐り始めていてもう寿命のようだが、切り株に打っておいたのはまだまだ大丈夫そうで、初物を採る。売っているナメコは小さくて噛み応えがないが、この位になってから食すとシコシコして美味い。醤油を塗って網焼きにすると味噌汁より美味い。