一昨日、『どんど焼き』作りがあった。元々どんど焼きというのは小正月に松飾りやしめ縄や書き初めなどを集めて燃やす、子供達中心のお祭りであったはずだが、いつからか大人が作ってに変わり、櫓もどんどん高く大きくなっていた。特に我が家の属する組は集落中で一番高く、また綺麗な三角錐を作ることを誇ってきた。丁度土建屋の土場の真ん前に建てることから、例年最後はクレーン車を繰り出しての大騒ぎであった。若い衆の大半は「もう少し低く」と考えているのだが(勿論ワタクシなんぞは若い衆である)、長老の中には「もっと高く立派なのを」と強く主張する人も多く、なかなか案配が難しい。下地となる3本のカラマツで年末に櫓を組んでおくのは、各常会から一人ずつ出ている世話人の仕事で、カラマツの選定も彼等の裁量である。であるから彼等の裁量で低くすればそれで済む話しなのだが、後で「今年は低すぎる」「今年の世話人は云々」と言われるのでなかなか実行出来ないでいた。
で、今年の櫓はどうであったかと言うと、例年より確実に1〜2mは低くなっていた。快挙である。案の定「低いなぁ〜」「昔の半分じゃないか」と開口一番不満そうな長老もいた。
ま、文句を言われようが今更どうしようもない。茅やまめがらを詰め込み、せっぱで囲い、青木の枝葉を縄で巻き付けて、天辺に大きなダルマを乗せて完成である。数十人の大人が集まっての半日仕事である。その間、長老は「そこが凹んでいる。もっと茅を詰めろ」「形が歪んでいるからそこには青木を」と外野からうるさい。昔住んでいた村ではどんど焼き当日に10数名の大人と子供で青木や竹を使って1時間程で簡単に組み、松飾りなどを燃やしたのであるが・・・ともあれ今年は10数年ぶりにクレーンを使わずに終わる。メデタイことである。
午前中のどんど焼き作りが終わって、午後からは改善センターにて組の80軒が集まって『お飾り』という集会がある。これは集落組合(村)や町に対して「街灯が欲しい」「側溝を直して欲しい」等の要望を出す会議と懇親会を兼ねている。欠席すると出不足金を取られる。適当に飲んで隣家のフミアキくんと早々に帰る。
14日、今夜が『どんど焼き』である。午後7時に集まり、どんど焼きに火を付ける。酒や豚汁が振る舞われ、子供達がはしゃぎまわる。上新粉で作った赤・白・緑の団子を柳の枝に刺したものを各家で用意して、火にかざして焼く。トラックの荷台には厄年の人々が乗って『厄投げ』をする。昨今はカップラーメンやポテトチップスが蒔かれる。ムスメは17才、今年18になるので厄女なのだが、偏頭痛とかで留守番。カミサンと参加して今年初めて顔を会わす人に新年の挨拶をする。カップラーメンを幾つかゲットし、団子を焼いて帰ってくる。