松葉杖では特に家の中では医者が言うようにはいかない。何せ両手が塞がって、例えばコーヒーカップを持っての移動も出来ない。で、結局一番楽なのは山用のショックアブソーバー付きストックである。手術した左足に体重を乗せた時に鋭い痛みが走る場合にはなるべく両松葉杖を使うが、それ程痛まない時には家の中では山用のストックが軽くて使いやすい。杖に荷重するのではなく、ちょっと突いてバランスを取るというか、主にもしもの場合の転倒防止程度に使うなら、これで十分のようである。また外出時には松葉杖2本を車に積んででは不便で、かつてオフクロやオヤジが使っていたグリップがT字型の、よく見かけるいわゆる「杖」を使っている。
ここ2〜3日は痛みもそれほどなく、杖なしでも家の中なら歩けるようになってきている。鎮痛剤も一昨日から1日3回を2回や1回に減らしている。少しづつ回復に向かっているようだ。
一昨日のこと、カミサンが「私も草刈りしてみたい」と言い出した。明後日から黒柴のサンタが来るので、家の周りを一周出来るようにしたいらしい。ただ我が家の草刈機は大型であるし、庭の所々に石が顔を出しているのが草に覆われていて、慣れないとチップソーではキックバックがあり、危ない。そこでナイロン・コード・カッターならという話になった。以前、ナカムラさんの奥さんが使っているのを見て「あれなら出来そう」と思っていた様子である。で、早速ナイロン・コード・カッターのアタッチメントを買いに行く。ホームセンターの「綿半」ではナイロンコードが「叩いたら出る」と言うような便利機構が付いた物しか売っていない。便利ということは複雑な機構が付いているので壊れやすいに違いない。そもそもナイロン・コード・カッターは刃の代わりに円盤状のアタッチメントからナイロン・コードが10数センチ出ただけの物である。ただこのナイロン・コードが使用中に摩耗して段々短くなるので、切れなくなったら取り替えるなり、最新のアタッチメントのように叩いて少し長くするなりの動作が必要になる。我が家の使用条件を考えると、そうそう使うわけでもなく、ワタクシが復帰したら先ず使わない物である。またカミサンが簡単に使えるには「短くなったら取り替える」で十分だし、その取り替えも簡単な方が良いに決まっている。で、次に農協を見てみたら実に簡単な物があった。7〜8mm厚のアルミ円盤状のアタッチメントにナイロン・コードを通す穴が空いているだけの物である。穴はAとBがそれぞれ2つづつあり、Aには2.2mmのコード用、Bには3.2mmのコードを通すだけである。これで十分。ただコードは3.2mmのガラス繊維入り角形スパイラルを買う。
昨日からカミサンを特訓。エンジンの掛け方、燃料の入れ方、草の刈り方を教える。先ずは町道から我が家のアプローチを刈ってもらうが、結構綺麗に刈れる。カミサンも面白がっている様子。チップ・ソーとは違いまず怪我をすることはなさそうである。
今朝は曇っていてあまり暑くない。8時には「草を刈る!」と作業着に着替えて張り切っている。今日は裏庭の草ボーボーに挑む。これだけ伸びるとナイロン・カッターでは厳しいが少しづつなら刈れるだろう。まだギコチナイが1時間半ほど頑張って、家に沿って2m程の幅で雑草を刈ってくれる。最初は付きっきりで教えるがそのうち一人で刈り出した。
こりゃ助かる。ワタクシは杖で指図しながらの監督である。