エンカイ 

一昨日午後クボタ君が4年ぶり位に来宅。クボタ君は小学校からの同級生で、北大に行き医者となったのだが、東京に帰ってからは医療センターや東大やNPOで薬の追跡調査研究をやっている。
久しぶりに会ったが肌はツヤツヤしている。何でも鎌田實氏の老人向けトレーニング本を読んで実践しているとのこと。

コロナ前は年に1〜2回、御徒町の吉池で大量の鮮魚を仕入れては持ってきてくれるし、料理も上手である。また来宅1週間くらい前には3升程の日本酒も毎回届く。

我が家に着いて一風呂浴びてからビールを飲みながら料理を始めるのだが、今回は新しく覚えた大根と帆立貝の辛子マヨネーズ和えが新しく加わっていた。5時前には料理も終わり、エンカイが始まる。今回の酒は獺祭と二兎である。今回のお造りではイワシとアジが新しくて旨い。もちろんワサビは生を擦りおろしてである。酒は獺祭よりも二兎という初めて飲む愛知県岡崎の酒がちょっとクセがあり美味かった。カツオにタイに赤身に中とろにトロもある。子供達がまだいた頃にはこの倍近く持ってきてくれたが、古希ジジイとなり、やはり食う量も飲む量も減ったのか写真の量でも余る位出会った。酒も二人で一升少々。10時にはお開きとなり爆睡。

昨日。午前中クボタ君と少し散歩。夕方風呂を浴びてからクボタ君の料理が始まる。今日はタラと白子の餡かけも作ってくれる。またお造りは
昨日出なかったイカも出る。旨い!
それにしても量を食えなくなったものであるし、酒も飲めなくなったものである。いい酒は量を飲まずとも心地よく酔うものだが、前は一人一升だったのが一人五合でも間に合うようになってしまった。
余った魚は酒と醤油に浸け、明日のカミサンとの夕食用にする。
飲み食いかつ喋り、8時には出来上がってソファーで寝入ってしまう有様である。9時には就寝。

今朝はさすがに早く目が覚めるが、何となく生き上がらず。エンカイ疲れ?
11時前のあずさで帰るクボタ君を送って小淵沢に行き、昼食後は昼寝。疲れている。

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山スキー用ザック

しばらく前に茅野のBook Offに行った時、本を何冊か買い込み、ついでに古着や雑貨やスポーツ用品売り場も見ていたら、ミレーだのカリマーだのマムートなどの山用のザックが幾つか吊るしてあった。その中にMountain Hard Wearの山スキー用のザックも吊るしてあった。まるで使った形跡のない新品である。で、値段を見たら¥2200である。???。幾ら何でもマウンテン・ハードウェアーのザックの新品が2000円というのはおかしい。そこで仔細に見てみるがおかしなところは無い。商品名はCHUTER 28と書いてあり、サイズはS/Mである。
スマホで調べるが出て来ない。

現在使っている山スキー用ザックは大分くたびれているので新しいのが欲しい。このCHUTERは28リッターでちょっと容量が小めだが、もしもの時にはウェスト・バッグを併用するので問題はない。サイズのS/Mはどちらかと言うとM/Lの方が良いが、背負ってみたら小さ過ぎる事はない。

最近のザックは昔に較べると背負いやすくなっているし、色々と便利になってはいるが、その分随分と高くなっていて、容量によって違うが、どれも2〜6万円はする。多分これだって2万円位はするのではないかと思われる。

それにしても安すぎる!!!ちょっと心配であるが、需要の限られるザックのコピー商品を作っているとは思えない。
それに、もし小さ過ぎたり使いにくかった時にはヤフオクにでも出せば絶対に買った値段以上で売れるはず。

で、エィッとレジに持って行ったら、オネーサンが値札を見るなり???。「ちょっとお待ち下さい」と言って店長らしきオニーサンとヒソヒソ話をしているが、「安すぎ・・・」「間違い・・・」と・・・

「高過ぎたら買わないぞ!」とオーラを送る。

しばらく待たされたがオネーサン戻って来て「お待たせしました。税込2200円です」。

帰ってからデスク・トップ・パソコンで検索するがCHUTER 28Lというザックは日本国内では輸入されておらず、アメリカとヨーロッパのみで販売されているらしいことが分かる。

カミサンには「ザックなんて家に幾つもあるのに・・・」。「イヤイヤ、用途ってものが・・・それにムスコやムスメ用の小さいのもあるし・・・」

膝はまだ回復しておらず、山スキーに行けるようになるのはまだまだ先になりそうであるが・・・

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やっと形に

クライアントが高校生時代に描いた「ベルばら調」の人物画、やっと顔の部分と背景のガラス・カットを終える。原画は白黒だけで表現されているが、せっかく色ガラスで作るのだから背景だけは少し色を使おうとヤカゲニーの藤色、目はデザーグの濃いグレーや薄い茶色のアンティーク、アイシャドウに濃い茶色などを使う。まだ顔の部分の微調整のルーター掛けと薔薇の花びら200枚ほどのカットが残っているが、なんとか形になりそうでほっとする。瞳には小さな穴を開けて白いガラスを予定している。
絵付けをせずに人物の顔をどこまで表現できるかやってみたかったのだが、なんとかなりそうである。
あと少しである。

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歯医者の気分

昨日は良い天気。夜中に少し降り木々が美しい。

ムスメのメルボルンでの結婚式も終わり、ホッと一息といきたいところだが、仕事に追われている。
クライアントからは「いつでも良いですよ」と言われているが、やる気になった時、ノッテいる時に一気に済ませなければ終わらない。人物の顔、それも少女漫画の世界であるから、眼の周りの表現が難しい。とてもガラス切りではカット出来ない幅数ミリ幅の半円弧などはダイヤモンド・ソーでカットするのだが、まるで歯医者である。
あぁ、外に行きたい!

で、思い出したが、かつて40年近く前にワタクシと同年輩のトクタニさんという面白く、豪快な歯医者が原村にいた。
ワタクシの親知らずが横向きに成長し、隣の歯を圧迫して痛いのなんの。頬が腫れて膨れ上がり固形物が何も食べられなくなり、彼のところに飛び込んだ。強い鎮痛剤だか抗生剤を処方され「痛みが取れたら松本歯科大にでも行って抜いてもらえ」との事であったが、当時、松本歯科大では入試不正だかで問題になっていて、とても行く気になれず「トクタニさん、頼むから何とか抜いて」と頼み込んだ。「しょうがないなぁ〜、じゃやるか!」と日時を決めたのだが「好きな音楽テープを持ってきて。なんせ痛いから気を紛らわすのに好きな音楽をかけてやるから」との事。それで当日ビートルズのテープを持って行くと「じゃ、やるか。一応松本歯科大に連絡は取ってあるから。もし動脈に傷付けたら直ぐに運んでやるから」。大音量でビートルズをかけていよいよ始まった。
麻酔を何本か注射して、まだ歯茎に埋まっている親知らずを見えるように切開したのだが「デカイな!こりゃ幾つかに砕かないと抜けねえな!」。いきなり親知らずに衝撃が来る。恐る恐る目を開けたら、親知らずにあてたノミに向かって金槌が打ち下ろされるところであった。金槌が打ち下ろされる度に、凄まじい衝撃が来る。「こりゃ多分顎の骨が亀裂骨折を起こすな」とか呟いている。Let It Beの大音響の中、「ボクサーも大変だろうな」となぜか思いながら、金槌の打撃に耐える。
数十分後「ハイ、終わり!」と粉々に砕けた親知らずを見せてくれた。
「歯茎を縫っておいたけど、まだそこんところは肉が盛り上がるまで穴が空いて状態。しばらく固形物は食べないで。数日したら歯茎に傷を入れ、肉が盛り上がるようにしてやるから」との事。
でも彼のおかげで何日かしたら歯茎も盛り上がり、痛みも無くなり至極快調になった。感謝感謝。

それから数年。国道を車で走っていたら、その先の工事の為にガードマンに止められ、「ヤァ、元気?」とそのガードマンが近寄って来る。見たらトクタニさんである。「???どしたの?」「歯医者が嫌になった。一生人の口の中なんか覗き込んでいる人生なんて嫌になった!」との事。「今晩、飲もうぜ!」。その晩だったかは忘れたけれど、ヨシユキさん宅で飲んだのだが「歯医者なんて潰しがききやしない。転職したくたって何の役にも立ちゃしない!」との事。「そんじゃぁハンコ屋になったら!」「嫌なの!もうチマチマした仕事は嫌なの!」。
で、結局その後彼は秋田に行き、広い田圃を買って米農家になったのである。ただそれから10数年、米農家としてやっていたが、急死してしまった・・・
あんな豪快な歯医者が居てくれたらなぁと思い出す。

ステンドグラスも潰しがきかないなぁと思いながら。

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ムスメの結婚式

この間、仕事含めて色々あったが、取り敢えず昨日のことから。

昨日は午前中から大雪警報が出て積もりだす。まあそれ程の南岸低気圧とは思えないけれど、重い雪だろうから樹木が倒れての停電を考えて発電機用のガソリンや車のガソリンを満タンにする。それから万一を考えて銀行にも行き、現金を下ろす。
雪は気温が下がると細かくなり、上がるとボタン雪となりながら激しく降り続く。

昨日午後は、メルボルンのムスメと相方のNeed(ネッド)とskypeのビデオ電話で結婚式の打ち合わせ。
雪はガンガン降り出し、このまま夜中まで降られると相当な積雪量になるかとちょっと心配。
夕方、小淵沢のKさんから電話。「38℃近くの熱が出て、鼻水が酷い」との事。ヤバイ!彼は来週末、東京の病院で肺ガンの手術予定であるが、もしコロナなら面倒臭いことになる。抗原検査キットを明朝手に入れ調べてみるとのこと。
でも彼の近くの薬局で果たして検査キットが入手できるか?
カミサンに相談したら「声楽を習いに来ているクボタさんが厚労省認可の検査キットを何本か持っていると言っていたから聞いてみようか?」との事で電話したら快く譲って下さるとのこと。この時点で夜7時半。サイワイ、南岸低気圧のスピードが速く、雪は止んでいるがワタクシ少々飲んでいる。が、カミサンの運転で検査キットをもらいにクボタさん宅に寄り、そこから小淵沢のKさん宅までは怖い。結局カミサンを助手席に乗せてワタクシが運転してクボタさん宅へ向かうが、前に一度行ったきりだし雪で景色が違ってなかなか見つからない。雪かきをしていた人に聞き、やっと行き着く。クボタさん、用心のためと検査キットを2本譲って下さった上、熱があるならとレモンスカッシュ缶も沢山下さる。
それから小淵沢までの長野県側は除雪車が入って綺麗に掻いてあるが、路面はツルツルで30〜40Kmで走るのがやっと。どうにか山梨県側に入るがこちらの除雪はかなりいい加減だし、県道を離れたKさん宅への最後の200mの緩い登りは全く除雪されておらず、フィットの底が着いたまま強引に登る。

2重マスクで僕だけKさんの家に上がる。早速検査。鼻に綿棒を入れて5〜6回粘膜を取るらしいが、酷いクシャミの連続。ワタクシ怖いので窓を開けて外に顔を出す。結果が出るまで15分。結果、「やった!陰性!」と大喜びしている。ヤレヤレ!全く「オオカミ少年」なんだから。彼には前科があり、昨年も高熱で大騒ぎして夜に駆けつけたことがある。この時は完全にコロナと思い込んだのだが、結局は盲腸で、それも腹膜炎を起こしていて翌日夜に緊急手術したのである・・・
ま、今回は多分風邪だと思うが、明日もう一度検査するように伝える。車に戻り、持って行っていたアルコールで消毒してから運転。この時点で21時半。またノロノロ用心しながら運転して22時過ぎに家に着く。風呂に入って寝たのは0時過ぎだった。疲れた。

そして今朝(11日)は朝6時半から通学路確保の出払い雪掻き。ウィークデーは学校があるから5時半からなのだが土曜日で助かった。20〜30cm程度の積雪。スコップを背負って帳場まで1Km程下る。膝が寒さもあり痛むがコケるわけにはいかない。帳場の通学路はタカシやヨネサクさんなどがトラクターでほとんど掻いてあり、点呼を取って直ぐに解散。

帰ってから除雪機でアプローチや町道を掻いた後、我が家の駐車場や燃料タンクなどがある裏庭側を掻く。除雪機のローターに自作の雪がこびり付かないように付けた装置はそれなりの効果を発揮したようだ。全て終わったのは9時半。歩数計は8500歩で、術後の新記録であるが、さすがに膝が痛む。

11時からSkypeでムスメと最終打ち合わせをやるが、翻訳がどうしてか出て来ない。仕方ない。
一旦中断して午後1時(あちらは午後3時)から結婚式本番。

あちらは夏だし参加者も気楽な格好。こちらもセーター姿でアトリエのパソコン前にてカミサンと見守る。仕切るのは相方Needの母上。彼女はオーストラリアの有名舞台女優だった人で、国の結婚認可?の権限を持つ人とか。ムスメはシンプルなウェディング・ドレス、Needは暑いからだろうが上着抜き。母親によるムスメとNeedの馴れ初め紹介から始まり、ムスメの高校時代からの親友のアヤノさんの祝辞、日本式の三三九度をあちら式で行い、指輪は愛犬ロトが咥えてきて渡しと面白い演出に笑う。ワタクシはカミサンがワタシの雪掻き中に書いてくれた挨拶文(勿論英語で!)を読み上げ、最後に母親が結婚を認めると宣言して30分の式を終えた。Skype画面には翻訳文が出てくるがメチャクチャな翻訳で全く意味が通じないが、昨夜遅くムスメが送ってくれた、Needの母親の結婚式での言葉の翻訳文で大体の意味は理解できた。

ヤァー、さすがに疲れたけれど、日本式のどこか滑稽な結婚式でもなく、宗教も関係なく、このコロナの時期に相応しいシンプルな式で楽しめた。

激動の2日間であった。

夜、小淵沢のKさんから連絡。2回目の抗原検査の結果も陰性との事で一安心。多分風邪だろう。

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