晩秋

紅葉も終わり、いよいよ冬前の、一年で一番嫌いな季節となってきた。綺麗だった紅葉がくすみ出し、葉っぱが風に乗って舞っている。もう少しすると落葉樹は裸となり、茶色の景色になる。日は短くなり、雪で白くなるまでの鬱の季節となる。

昨日は5回目のワクチン接種。接種後に一応手持ちのロキソニンを飲んでおいたが、ワタクシもカミサンも何の副作用もない。
様々な意見があるようだが、ワタクシはワクチンは打つ。3回目や4回目は打った人が、その副作用での発熱などを恐れて5回目を躊躇しているようであるが、ワタクシはコロナに罹って、その後遺症で特に味覚障害などの後遺症が出る方が嫌である。人類なんて地球上の他の生物や環境破壊を考えればロクなことをして来なかったのであるから、万一コロナに罹って死んだとしてもそれはそれで仕方ない報いと思えるが、どうも味覚障害というのだけはワタクシにとってはイタダケナイ。

昨夜はNHK BSで向田邦子の『阿修羅のごとく』の再放送を見る。何回見ても面白いし、役者が上手い。四姉妹は風吹ジュンの結婚パーティーで同じテーブルに座っていたので(風吹ジュンに招待された時、女優陣と同じテーブルにしてと頼んだ)、思い入れもあるし・・・
それにしてもこのドラマを現在の俳優で作ったらと思うと、まるで思い浮かばない。四姉妹は元より、緒形拳の代わりは・・・佐分利信の代わりは・・・大路三千緒の代わりは・・・

ワタクシは最近のTVドラマは、まず見ない。見ても俳優に魅力を感じないのである。どこか浅いというか・・・
で、TVはもっぱらニュースかドキュメンタリーか、或いは『素人』の出てくる番組しか見ない。NHKの『72時間』は必ず観るし、最近は時々日テレの『月曜から夜更し』か、後は金をかけずに素人主体にしたTV東京ばかりである。

夕食後、ソファーにひっくり返ってTVをつけてもお笑い芸人の同窓会みたいな番組ばかりで面白くない。それなら『大食い』でも見てる方がマシである。「お笑い芸人」とはよく分からないのであるが、漫才なら『やすきよ』時代はやっぱり面白かったが、『たけし』の頃から面白くなくなった。
今の漫才やお笑い芸人より『素人』の一言の方が遥に超えていると思うが、彼らはそれに気付かないのか?
またバカなお笑い芸人が何人か出てきてお互いを「お前」呼ばわりしたり、ADなどに対しても「お前」とか言っているのを見ると嫌な気分になる。

ついでに書くと、今時の若い俳優は誰も彼も同じ顔に見える。ワタクシが歳を取ったせいもあるだろうが、これは女優にしても、特に男優然りである。志村喬や宇野重吉や草野大吾や緒形拳や・・・アレッ、顔は思い出せても名前が出て来ない・・・

やっぱり歳である!

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取り付け完了でヤレヤレ

8日(火)。夕方から小淵沢のカワダ邸で都立大山岳部OBと成蹊大山岳部OBの山スキー好き山仲間の宴会にお呼ばれ。カミサンに小淵沢に送ってもらう途中に皆既月食が始まる前の満月の月を見る。
この日は来季山スキーシーズンを前にしたトレーニング?で西岳に登ってきた後の宴会である。残念ながらワタクシの後輩であるシチク君は所用で下山後に帰京してしまっていたが、やはり後輩の北海道のニシズカ君もいる。都立大OBはイッペイさんの田圃の手伝いで見知った顔ぶれである。来季の山スキーの大まかなスケジュールを決定したようだ。ワタクシはこの膝、関係ナイのであるが・・・
途中何回か皆既月食を見に外に出るが、一仕事終わって疲れていたのか結構酔いが回り、撮った月の写真はピンボケだらけ。カミサンに迎えに来てもらっての帰り道、皆既月食を車内から見る。400何十年ぶりの皆既月食らしいが、大昔の人はさぞ驚いた事であろう。

10日(木)。昨日はN様邸のステンドの取り付け。大工さんがドンピシャの寸法で押縁を作ってくれていたので1時間も掛からずに取り付け完了。この大元のデザインは以前にも作っているが、この地に合った山の稜線をモチーフとしているし、和洋どちらにも使えるし、特に今回は家の内壁という設置場所を考え、外光にあまり左右されない透明度の高いグレーと乳白色の白だけで組んだのだが、この家に合っているのではないかと自画自賛?

今回の作品は膝の手術後の初仕事。1時間半も立って組んでいると膝が怠くなり、やがて鈍痛で我慢出来なくなる。座って休んではの繰り返しではかどらず、以前の倍の時間が掛かり、途中どうなるかと不安もあったが、取り付けも終わり正直ホッとした。
ま、これは膝のせいだけではなく、加齢によるものも多々あるようで、特に眼の疲れは酷かった。型紙に定規を当てて、例えば20.5mmの所にハズキルーペを使って線を引こうとしても、その0.5mmがなかなか定まらない。昔なら0.25mmの所にもサッと線が引けたのに・・・
直線の場合、1枚が0.25mmづつズレたとしても、25枚重ねると6.25mmズレる事になる・・・

「だから直線は嫌いなのだ!」と悪態をつきながらのペーパーワークであった。

これに慣れなきゃいけないのだが・・・歳を取るというのは難しい!

ムスメのメルボルンでの結婚パーティーはやはり行かない事にする。後2ヶ月後にここからバスや電車を乗り継いで成田に行き、空港内を歩き、飛行機に8〜9時間座って、またあちらの空港内を歩き・・・ちょっと自信ない。せっかくオーストラリアまで行っても楽しめそうにないし・・・カミサンは2月にコーラス指導しているグループの発表会があるし、ムスコは1月は台湾でのロック歌手のライブで吹く事になっているし・・・ムスメには申し訳ないが、急な話しであるし、カンベンしてもらう事にする。

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秋の頂き物

次の仕事のデザインを考えていたら、野菜を満載した軽トラが来る。誰かと思ったら故ミツルさんの奥さんのミフコさんであった。

ミツルさんはこちらに住んでから知り合った山仲間で、元茅野山岳会会長で遭対協でもあった。10数年前に知人が釣りで入った立場川上流で動けなくなり、その救助時に大事にしたくないので個人的に手伝ってもらって救助して以来、夏冬の八ヶ岳や甲斐駒岳など10数回の山行を共にした。
また随分昔に、学校登山中に1人が一晩行方不明となる事故があったらしく、以来中止していた小学校の学校登山を再開しようと、その頃頼まれて理事をやっていた息子や娘が通う小学校に働きかけ、翌年から小学校5・6年生の編笠山か西岳の学校登山を再開に漕ぎつけたのだが、その時にもミツルさんにも毎年手伝ってもらっていた仲である。
ところが11年前、72歳の時にちょっとした怪我から敗血症を起こし、年明け早々に呆気なく亡くなってしまったのである。
その前年にはミツルさんから紹介してもらった地元の山仲間が2人が相次いで山で亡くなり、ミツルさんと年末に「今年は嫌な年だった。年明けに一杯やって、来年は少しズク出して登ろう」と言っていた矢先のまさかの事故だった。
ムスコやムスメも可愛がってもらい、よく一緒に登ったのだが。

「ちょっと大根なんか貰ってくれるぅ?」とのこと。貰ってくれるどころじゃない。欲しい!
軽トラの荷台からどんどん大根を下ろしてくれ、大根30数本と人参20本程と白菜も貰う。
毎年、ミフコさんの「ちょっと」は大量である。
これで今年のタクアンが出来る。

中に入ってお茶にする。ミフコさん、77とは思えずに元気。隣に息子さん夫婦が住んでいて、夕食は毎日一緒とのこと。
ムスメのオーストラリアでの結婚話しに、昔行ったエアーズロックに登った時の話しなどしてくれる。ミフコさんも山好きであちらこちら登っていて、僕も何回か一緒に行っている。
村中のあれこれも教えてもらう。

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ムスメの結婚

今日も小春日和。家の中より外の方が暖かい。

仕事も終わったし、ダリ散歩道にストックを持ってちょっと散歩。紅葉が進んで今が見頃。気持ち良いが、ちょっとの下り坂でもまだ膝に鈍痛が走る。骨が完全につくまでには最低でも半年から9ヶ月掛かるというから仕方ないのではあるが、散歩には当分ストックが必要そうである。

先日メルボルンのムスメから電話。「1月に結婚しようと思う・・・」「10人程度のちょっとしたパーティーで・・・」で、とのこと。
相手はもう3年くらい同棲しているオーストラリア人である。ワタクシもカミサンもまだ会ったことがないが、あくまで結婚するしないは本人達の意思でるから、これは仕方ない。

ムスメの結婚パーティーであるから参加したいとも思うが、割合ルーズなオーストラリア人、1月にはと言うもののまだ日程もはっきり決まってはいないという。
彼の両親と仲間のちょっとしたパーティーらしく、彼の母親(オーストラリアでは有名な女優)が牧師の資格も持っていて、結婚を認める権限?もあるとのこと。
ワタクシやカミサンの1月の日程もまだ決まってはいないし、ムスコも1月は台湾でのライブで1週間程度留守にするという。
おまけにワタクシの足を考えると、後2ヶ月後に海外にまで行くのはちょっとキツイ。

ま、いずれ二人で日本に挨拶に来るし、出来ればその時に日本でも小さなパーティーをとのことで、残念だが今回は向こうに任せようかと思う。

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小春日和

昨日、京都秋晴れの、まさに小春日和である。

昨日やっと仕事も終わりホッと一息。1〜2時間仕事続けると、膝が怠くなって休憩せざるを得ず、小作品なのにえらく時間が掛かった。
たまたまドクトル・クボタ君との電話でそう言ったら「まぁ、足のせいもあるだろうけれどサ、もう70歳なんだから昔のようにはいかないよ」と言われる。

昼にカワダさんから電話があり、「蕎麦を打ったから食べに来ないか」とのお誘い。今日は蕎麦つゆ用にちゃんと出汁も作ってあり、市販の蕎麦つゆを自家製の出汁で割って食べたが、美味い!それにしてもカワダさん、すっかり蕎麦打ちに嵌っている。
帰りに彼に頼まれた玉ねぎの苗を農協で買う。

外は紅葉真っ盛り。
庭を散歩する。

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